2021.09.08 [wed]
フィレンツェの木工職人
近年イタリアはフィレンツェの木工職人が脚光を浴びていることをご存じでしょうか。
アーティスト及び精巧な技術を持った職人に憧れ、フィレンツェに腕を磨きに向かう若者が沢山生まれています。
木工職人に焦点を当てて、今回はお話をいたします。
深い歴史とこだわりを優しく表現するフィレンツェの職人
フィレンツェでは、彫刻や家具の他、手工芸品が作られており、一つずつ丁寧に手作業にて仕上げているため、温かみのある木工品が様々な方に好まれております。
これらの職人はほとんどが、中小企業や個人経営の家族ぐるみで活動しており、地域全体で大量生産ではない気持ちを込めた品物作りが行われています。
1)傍に置きたくなる可愛らしい小物
実際には、木工だけでなく、陶器などの小物作りも盛んなのですが、テーブルに飾りたくなるおしゃれな花瓶や収納ボックスなど実用性も兼ねた小物があります。
触れば、丁寧に仕上げていることがわかる触り心地で、いつまでも大切に利用し続けたくなる愛らしさを持つアイテムがとても多いです。
2)家具の製造・修復専門職人
木工家具を製造する職人もいれば、修復を行う職人もおり、イタリアの暮らしをサポートし続けています。この職人に憧れを持ち、専門学校に入学する若手も沢山いるようです。
実際、伝統的な木工技術を受け継いできている現地の職人に弟子入りするというプログラムがあり、空き状況を確認して、直接学ぶ経験を積めます。
昔ながらの技術が廃れず、脚光を浴びる一つの要因かもしれません。
高級な家具も、可愛い木工細工もこだわりの技術で仕上げられていることから、憧れを持つ若人が後を絶たないようです。
3)地元を愛し良さを知らせるフィレンツェの考え方
全員がそうではないかもしれませんが、フィレンツェの人はだいぶおおらかであることがわかります。そして、地元の良さを誰よりも理解し、「こんなに良いところなんだよ」と押し付けない程度にアピールしています。
控えめながらも、優しく地元紹介をしている感覚が、他の国にも愛され続ける理由なんでしょうか。
地元愛で受け継がれ続ける木工技術
押し付けずに個々の意思を尊重しながら、自身のこだわりは貫き通す木工職人がいるフィレンツェの手工芸品が好まれている理由がわかります。
愛情を人だけでなく、自身の触れる作品に惜しみなく注いでいるからこそ生まれる名作が、様々な人の好みに当てはまるのだろうと考えます。
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