イタリアの職人はどんな素材を使っている?

イタリアには一つ一つ手作業で、丹念に物づくりをしている職人が様々な分野で、昔も今も活躍しています。

町をお散歩していると所々で見かける生き生きとした職人達。多くの木材にかこまれた作業場でアンティーク家具をリメイクしている職人、そして注文家具を作っている職人、皮を裁断・縫製して靴やカバンを作ったり修理をしている職人、ベネチアに行けば窯の前で吹きガラスをしているガラス職人、南半島に行けば焼き物に絵付けをしている陶器職人、そのほかにも額縁職人、鉄細工職人など。昔ながらの素晴らしい技術を21世紀の今でも大事に大事に守り続けている達人がたくさんいます。

職人がものづくりで大切にしていること

これらの職人が、ものづくりで最も大切にしているものは、熟練された技術と知識、洗練されたデザインと何といっても素材選びでしょう。

職人が厳選する素材はどのようなものなのでしょうか。特に家具づくりで最も重要な材料である木材は用途によって、加工の仕方、木目の出し方によって使用する木材が変わってきます。

木材の種類にも天然木をそのまま切り出した無垢材と無垢材を薄くスライスしたものを表面に張った突板がありますがイタリアでは無垢材を使用することが多いです。 同じ木目を持つ木は2つとないので、木本来の表情や肌触りがたいへん魅力的で、お手入れやメンテナンスをしてあげることで味わい深い経年変化が生まれます。

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使用する木の種類

そして木の種類の中には、世界三大銘木と呼ばれる世界的に人気の高級木材「ウォールナット・チーク・マホガニー」があげられます。その中でオークと同等の強度を誇り、木材に狂いが生じにくい、ウォールナット(クルミ材)がイタリアではよく使われます。ねじを締めても釘を打ってもしっかり中に固定され、色が暖かく、表情にも柔らかみがあるのが特徴。油分を多く含むのでツヤがあり高級感があります。

その他にも野球のバットに使われるほど丈夫な、広葉樹の中で硬く、耐久性に優れているアッシュ材。耐久性だけでなく、深くはっきりとした木目の美しさが魅力的で、経年変化を楽しむことができる上質な木材。

 そしてアッシュよりも更に固く、強度が高く、重みのあるのがドングリの実る木、オーク。オーク材は重厚感がハッキリとした木目の美しさも人気で、木目には3種類あって、それぞれに見え方が異なります。そして反りや割れが生じにくいのも特徴です。このように作りたい家具にぴったりな素材を厳選し、木の風合いと作品を調和させる、それも職人の腕の見せ所。

その他の職人は

 その他の職人はどうでしょうか。陶器職人はどんな土を使っているのでしょうか。

イタリア陶器といえば、マヨリカ陶器。そのマヨリカ焼きをヨーロッパに広げたのは北イタリアにあるファエンツァの陶工です。そのファエンツァでは近くの山からきめの細かい良質の白陶土が豊富に取れることで有名です。

そして良く耳にする、テッラコッタ。これはイタリア地中海沿岸で豊富に取れる赤紫色をしている赤い土(テッラロッサ)を焼いたもの。いまでも南イタリアでこのテッラロッサを成型し窯で焼き、絵付けをする陶器職人が多く活躍しています。このように、それぞれの土地で取れる良質の材料を使い、それぞれの技法で陶器の産業を発展させてきました。そして今でもその土地ならではの魅力のある陶器が作り続けられています。

このように素晴らしい天然素材と素晴らしい技術を持った職人の手作業とのコラボレーションにより、世界に一つしかない最高な作品が生まれるのです!!!

職人の造った家具を選ぶ6つの理由

私達の日常生活において欠かせないもの、家具。

食事をするにはテーブルとイス、くつろぐにはソファ、寝るにはベッド、私達は常に家具に囲まれ共に生活しています。このように毎日使うものだから自分の気に入った物が欲しいものです。家具は様々なスタイルがありますし、好みは人それぞれです。風情のあるアンティーク家具、シックなモダンテイストな家具、そして見ているだけで楽しい気分になるポップな家具、そしてリーズナブルで程よくおしゃれな家具など、その時の用途によっても選ぶ家具も変わってきます。

その中で最近、手作りの良さが見直されています。

熟練された職人により一つ一つ手作業によって作られた家具が、根強いニーズがあります。機械で大量生産される家具のように低価格ではありませんが、一生使えるものと考えると決して高い買い物ではないと思います。なぜ人々は手づくりの家具を選ぶのか。

1、まず、品質です。

職人はまず材料選びからこだわっています。家具のフレームなどに品質の良い木材、用途に合った木材を選ぶ為、最高の質感あり、使えば使うほど味がでてくるのです。木材のみならず家具を作るすべての素材を徹底的に知り尽し、厳選して使用している為、耐久性が大変優れています。その厳選された素材を更に、手作業により丹念に組み合わせ加工しているので、頑丈でちょっとしたことでは壊れることはありません。そして万が一壊れてしまっても職人の手で修理しながら生涯にわたって使い続けることができるのです。

2、そしてデザイン性と機能性の両立。

機械では表現できない人間のアナログな感性と感覚、微妙なセンスを生かしたデザインを熟練された職人は巧みに作り上げることが可能なのです。しかもその家具本来がもつ機能性を重視し、使い手の立場を考慮しながら作っているので使い心地・使いやすさは抜群です。

3、そして見ただけでも触れただけでも感じられる重厚感

それは素材・色彩・デザイン・加工のすべてにおいて職人が一つ一つ丹念に手がけるからこそ感じられる、作品の重厚感また高級感ともいえるでしょう。

4、またこれらの作品は人の心を掴む不思議な力があります。

同じデザインのイスでも一つ一つ表情が異なるのは、職人が木を手にした時、どこまで削れば木目の味わいが出せるのか、木をどうやって曲げて繋げれば良いかなど、それぞれ異なる木材の表情をいかに生かせるか考えます。木という自然素材を使っている為、人間である作り手の技の見せ所であり、感性や気持ち・心が生きてくるのです。それが使い手に伝わり、心を掴むのだと思います。

5、そして、同じデザインであっても世界に全く同じ物が存在しない、自分だけの一点ものなのです。

そう考えるだけでも愛着が湧いてきますね。世界に多数出回っている大量生産の既製品よりも、自分だけしか持っていないオリジナリティのあるものを求める人が多くなっています。そんな愛着のある家具は私達の心も満たしてくれます。そんな癒される家具に囲まれたて毎日が過ごせればどんなに幸せでしょうか。

6、そして今やサスティナブルな社会をめざす時代。

安価の物を使い捨てするのではなく、生涯使い続けられる良い物を選ぶべき時代になってきているのです。

イタリアの職人の働きぶり

イタリアにいると至る所で目にする言葉 “ARTIGIANOアルティジャーノ” “職人”
人間が生きていく為に、不可欠な衣食住文化の様々な分野で、多くの職人たちが活躍しています。その中の居住文化でどんな職人が活躍しているでしょうか。

例えばヴェネチアのガラス細工職人、アンティーク家具の修復をするリペア職人、家具職人、陶器職人、木工職人、鉄職人など多くの職業があげられます。

日本と同じですがこれらの職人業は、昔からの手法を代々引き継がれた技術を大事にしています。今イタリアでは、その職人を育成する学校もあり、未経験の新人を採用して持続する可能性と品質を最優先する精神を徹底して教えているそうです。さらに新しい技法を開発し取り入れながらイタリアは職人業を守り続け、ヨーロッパの腕の良い職人が集まり、お互いに刺激を与え合いながら芸術文化を発展させ続けています。

現在、大量生産に力を入れるメーカーが多い中、この職人たちは一つ一つ時間をかけて量産はできませんが手工業で高品質な作品を作り続けています。小さな工房で機械では表現できない、曲線美であったり、色合いであったり、手工業だけしかできない技術を活かしての物づくり。それはこの職業を愛しているからこそ続けられることであります。

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そして、すべてのイタリア職人に共通する点は、自分の仕事に自信と誇りを持っている事。お客様の要望はもちろん聞きますが、職人としてのプライドがある為、時折聞き入れてくれない場合もあります。長い経験と研究の積み重ねから素材・構造などを知る尽くしているために、アイデアが豊富にあり、発想も豊で、お客様に提案が溢れるほど出てくるのです。そして自分の仕事を完璧にする為、自分が納得できないものを作ることが出来ないのです。お客様の注文通りに作る日本ではあり得ない事ですが、これは職人としての自信があるからこそ、満足のいく素晴らしい物をつくる為の職人のこだわりなのです。そして頑固者も結構多く、モノづくりに関して質問すると終わりがないほど語りるほどです。

また最近、職人による作風が少しずつ変わってきていると感じます。作品がとてもモダンで現代的であること。昔ながらのデザイン・手法だけの物づくりの時代は終わってきているようです。若手デザイナーの斬新なデザインを熟練された職人が創りあげる、まさに現代と歴史のコラボレーションから生まれる傑作品。現代的デザインを大量生産工法で作ると、斬新でシャープで少しクールな感じがします。しかし職人の手によって作られると、温もりのある奥深い作品に仕上がります。それは職人の不思議な魔力があるからでしょう。

それらの職人により作られた家具・オブジェたちは毎日使っていても飽きる事がなく、日に日に愛着がわいてきます。おそらく職人たちは使い手にそんな気持ちで使って欲しいと願いながら、魂を込めて、物づくりをしているのだと私は思います。カテゴリー:デザイン時計 デザイン雑貨

イタリアの家具を選ぶ理由

イタリアの家具といえば、中世の歴史を感じさせてくれるアンティークな家具から、モダニズムデザイン家具、遊び心のあるユニークな家具など、イタリア製家具は世界中で常に注目され、愛され続けています。

今世界では、おしゃれな家具・装飾品をリーズナブルに手に入れることが出来る、大型ブランドの製品を選ぶ人も増えている中、イタリア人は昔から使い続けている古いものを捨てずに、少しずつ修復しながら何十年も何百年も愛着のあるものを大事に使い続ける習慣が、いまだに残っています。
特に伝統職人が作った家具は、一生ものと言っても過言ではありません。伝統職人はまず、素材選びからこだわり、代々引き継がれた職人技術により、素晴らしいデザインを一つ一つ時間をかけ、心を込め、誇りを持って製作するわけですから、機械で短時間に大量生産できる商品とは全く比べようがありません。このような伝統職人技術がイタリア家具の世界的発展につながったとも言えます。

品質だけではありません、デザインの分野でも世界をリードしているイタリアは、世界で活躍する偉大な建築家・インテリアデザイナーの生まれた国。
Ettore Sottsass、Castiglioni 兄弟、Enzo Mari, Mario Belliniなど、ずば抜けた才能を持ち、世界各国に素晴らしい作品を残しているデザイナーたち。このような有名デザイナーのもとには、多くの優秀な若手デザイナーが集まって来ます。そこでまた革新的な新しいデザインが生まれるのです。

そんなデザイナーに常に刺激を与えて続けるイタリアで生まれるデザインは、先駆的で独創的でありながら、機能性、居心地、使い心地を最も重視しています。また親しみ感、懐かしさ、優雅さを感じさせてくれます。それは緩やかな曲線美がデザインに取り入れられていたり、優しい色彩であったり、人に語り掛けるようなデザインであったり、品質の良い素材を使っていたり、人の心を引き寄せる魅力、私たちの心を満たせてくれるディティールがたくさん詰まっているからでしょう。

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Ulivi Salotti デザイン家具  https://ulivisalotti.it/

そんなイタリアの洗練された家具は世界中で愛され、世界中の空間をおしゃれに飾っています。近年日本では、和風建築が少なくなり、洋風建築が多くなってきました。そんな日本の家や商業施設の空間にもすでに多くのイタリア家具が置かれ、モダンな雰囲気を演出、また和の空間にも和洋折衷なコーディネートにより、一際おしゃれな空間を創り出してくれます。

そして、イタリアの家具は、アンティーク物も革新的なモダンスタイルの物も、毎日一緒に生活していると日に日に愛着が湧き、年季が入るとともに表情を少しずつ変えながら、なんとも良い味が出てくる。そんな不思議な魅力がイタリア家具にあるのは、家具づくりに歴史、伝統のある国の職人が手作業で作り上げた家具だからこそ、生まれる魅力なのです。

こんな素敵なイタリア家具に囲まれて生活できたら、長年付き合っていけるお気に入りの家具に出会えたら、心の温まる幸せな毎日を過ごす事ができるでしょう。そんなアイテムを探していきたいものです。 カテゴリー:デザイン家具