2025.11.05 [wed]
Salviati(サルヴィアーティ)|イタリアを代表するムラーノガラス工芸の美と伝統
Salviati(サルヴィアーティ)は、1859年にイタリア・ヴェネツィアのムラーノ島で誕生、伝統的なガラス工芸に革新的なデザインを融合させたイタリアを代表するガラス工芸ブランドです。
花器や照明、テーブルウェアに至るまで、その一つひとつが職人の手による“アートピース”。世界の美術館やコレクターに愛され続けています。
この記事の目次:クリックで移動
1. Salviatiとはどんなブランド?
2. Salviatiの素材・技術へのこだわりとは?
3. Salviatiのコレクションのご紹介
4. Salviatiと建築家・デザイナーのコラボレーション
まとめ|Salviatiがもたらす“ガラスの芸術”
1. Salviatiとはどんなブランド?
Salviati(サルヴィアーティ)は、1859年にイタリア・ヴェネツィアのムラーノ島で生まれた、伝統と現代デザインを融合させたガラス工芸ブランドです。世界中のコレクターやハイエンドインテリアユーザーに愛されています。


創業者は Antonio Salviati(アントニオ・サルヴィアーティ)。もともと弁護士であった彼が、サン・マルコ寺院のモザイク装飾とムラーノガラスの芸術に深く魅了され、モザイクとムラーノガラス製品の製作を始めました。
当初はモザイクやステンドグラスを中心に制作していましたが、後に花器や照明、テーブルウェアなど、より芸術的なガラス作品へと展開していきます。貴重な素材、色彩、幾何学を組合せることで生まれる作品は、単なる装飾ではなく、優雅さと贅沢さを感じさせ、空間に芸術的な存在感を与えてくれます。
■ Salviatiの特徴
・ ニュアンスから反射、フォルムの探求に至るまで、細心の注意を払って一つ一つ丁寧に作られています。
・ 手吹き・手成形による一点ものの美しさと温かみを備えています。
・ フォルムと透明性、伝統と革新的なデザインを完璧に融合した優雅なデザイン。
・ 色ガラスを重ね合わせ、光の屈折と透過によって豊かな色彩を表現。
・ 配置するだけで空間に“格”と“物語”をもたらす芸術品としての価値。
◆ FAQ
Q. Salviatiはガラスブランドだけですか?
A. 主にガラスと装飾品で知られていますが、近年は家具や照明分野でもラグジュアリーインテリアとして展開しています。
Q. なぜムラノグラスが評価されるのですか?
A. ムラノ島独自の手吹き技術、色付きガラスや金箔技法、長い歴史が背景にあり、Salviatiはその伝統と革新を併せ持っています。


2. Salviatiの素材・技術へのこだわりとは?
Salviati(サルヴィアーティ)は、ムラーノ島の伝統的な手吹きガラス技術を受け継ぎながら、革新的な素材表現とデザイン性で世界のインテリアを魅了しています。


Salviatiのガラス作品は、1859年の創業以来、一貫して“職人の手仕事”を中心に制作されています。
ムラーノ島で脈々と受け継がれる伝統的なガラス吹き技法をベースにしながら、温度・厚み・色彩を繊細に操ることで、機械では再現できない表情を生み出します。また、貴重な素材、色彩、そして幾何学的な形状を丹念に融合することで、独特の輝きと透明感を実現。
さらに、研磨によって得られる装飾は、直線的な形状から微細でエレガントなハンマー加工まで多岐にわたり、繊細なデザインを表現しています。
Salviatiのガラスは単なる装飾素材ではなく、「光をデザインする素材」として空間そのものの質を高める存在です。
職人たちの感覚的な温度管理とタイミングの妙が、世界に二つとない唯一無二の作品を生み出しています。
■ Salviatiのこだわり
・熟練職人が温度と色彩を感覚的に調整し、1点ごとに表情を生み出す完全ハンドメイド製法。
・ムラーノ島伝統のガラス吹き技術に、現代的デザインや建築要素を掛け合わせた伝統×革新の融合。
・透明・半透明・金箔・彩色などを層構造で組み合わせ、光の透過をデザイン。
・同じ型でも色が微妙に異なり、唯一無二の“世界で一つだけ”の作品となる。
◆ FAQ
Q. Salviatiのガラスはすべて手作りですか?
A. はい。Salviatiでは熟練したムラーノの職人が、すべての工程を手作業で行っています。同じデザインでも、ひとつひとつに個体差があり、それが芸術的な価値を生み出しています。
Q. なぜSalviatiのガラスは特別なのですか?
A. ムラーノ島に受け継がれる伝統技法に、現代的なデザイン感覚を融合させている点がSalviatiの特徴です。革新的な表現を追求することで他にない美を実現しています。
3. Salviatiのコレクションのご紹介
Salviatiのコレクションは、フォルムの美しさと透明感、伝統と革新を見事に融合させた芸術作品です。
エレガントで繊細な質感の中にムラーノガラスの真髄が息づき、貴重な素材や豊かな色彩、幾何学的な造形が調和しています。
その優雅な輝きは、空間やテーブルに洗練された光をもたらします。
以下にSalviatiのコレクションをいくつかご紹介いたします。

リド・コレクションは、リド島にインスパイアされて作られました。アマランティの花瓶は、インカミチャート技法(incamiciato)を用いたムラーノガラスで作られていて、内側は白、外側はカラフルなカラーとなっています。

Luciano Gaspari(ルチアーノ・ガスパーリ)がサルビアーティのために手がけた最初のコレクションとして知られる作品です。ヴェネチアのラグーンの水面から現れる信号柱からデザインされた、歪みのない垂直性を保った匠な技が光る逸品です。

上に向かって細くなる曲線的な形状の手吹き要素で、「リガディン」技法で刻印された垂直線がアクセントになっています。

基本的な形状が、完全に手作業で打ち出された表面を際立たせています。
この他にも、たくさんのコレクションがございます。
是非、ご紹介した以外のコレクションもご覧ください。→ イタリアデザイン
◆ FAQ
Q. Salviatiはどのようなコレクションがありますか?
A. 現在Salviatiは、装飾品、ライト、バーウェア、食器など、多彩なコレクションを展開しています。
Q. 購入することは可能ですか?
A. 一部コレクションは、日本ではイタリアデザインにて購入可能となっております。
4. Salviatiと建築家・デザイナーのコラボレーション
■ 世界的建築家・隈研吾氏との共演 ―「自然と光」をテーマにした作品

Salviatiは、世界的建築家 隈研吾氏 とのコラボレーションでも知られています。
ムラーノガラスの柔らかな光の表情と、建築的な構造美を融合させた作品は、まさに「伝統と現代」の対話。
ガラスを壁面や構造体として用い、光を透かす空間をデザインするというアプローチは、
従来のガラス工芸を超えた革新的な試みです。
このプロジェクトによって、Salviatiは“工芸”の領域を越え、“建築素材としての芸術”へと進化を遂げました。
隈研吾氏が追求する「自然と調和する建築哲学」と、Salviatiの「手仕事による有機的な美」が共鳴することで生まれる空間は、
ガラスという素材に新たな生命を吹き込み、世界中のデザイナーや建築家からも高い注目を集めています。
また、隈研吾氏 とのコラボレーション作品である「dieXe」シャンデリアと「Zeroコレクション」は、2025年4月13日から10月13日まで万博イタリアパビリオンで展示されていました。
■ デザイナー JJ Martin とのコラボレーション
JJ Martin がムラーノガラス美術館のアーカイブから歴史的作品を発掘し、現代的にアレンジ。2018年のミラノデザインウィークをきっかけに、限定ゴブレットやパテグラス、さらに8色の「レインボーコレクション」など、テーブルや空間を彩る独創的なガラス製品が誕生しました。


■ ヴェネツィア発の食前酒「セレクト」 とのコラボレーション
ヴェネツィア発の食前酒「セレクト」100周年を記念し、Salviati が限定100個のムラーノグラスを制作。
セレクトの象徴的なルビーレッドやボトルシルエットを取り入れつつ、長いステムやねじれた装飾などムラーノの伝統技術を融合。歴史ある二つの名品を結ぶ特注アート作品として誕生しました。


■ まとめ|Salviatiがもたらす“ガラスの芸術”
Salviatiの作品は、伝統工芸の枠を超え、単なるインテリアではなく空間そのものを豊かに変える力を持っています。
また、伝統技術と革新デザインの融合で、空間に唯一無二の存在感をもたらします。
日常の空間に、Salviatiのアートピースを取り入れてみてはいかがでしょうか。
Salviatiについて気になる点、ご不明な点などございましたら、イタリアデザインまでお気軽にお問合せください。
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