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ITALIA DESIGN BLOG
2021.06.29 [tue]
イタリアといえばビール、とは恐らく誰も考えてはいないでしょう。
やはりワインがメジャーどころであることは間違いありません。
しかし、イタリアの若者達の間では好んで飲まれているお酒でもあるのです。
現在のピエモンテ州にて紀元前560年の古墳からビールの痕跡が発見されたことが最古の記録です。
実際には、ローマで飲まれているといった文献などは見つかっておらず、少量のみ製造されていたと推測されています。
他の記録では15世紀にミラノ公ルドヴィーゴ・スフォルツァ(レオナルド・ダヴィンチの最初のパトロンとなった人)が、自身の結婚式にてビールをふるまったという記録が残っております。
しかし、国内の正式な製造他、国民が飲むものとして広まったのは1859年からという歴史があります。
浅いとはいえ、それでも100年以上の歴史がイタリアのビールに詰まっています。
イタリア国内におけるビールの消費量は年間おおよそ30リットル。イギリスやドイツの国内消費量と比較すると3分の1程度です。
しかし、若い世代にはとてもウケがよく、ビレリアBirreriaと呼ばれるビールバーでピッツァを食べながら飲んたりもします。ピッツァを食べるときはビール!と決め込んでいる人もいます。
様々なビールが製造されており、メーカーも多様に存在しています。
イタリアでのビールの人気は日本はもちろん他国と同じく、キレのよい“ラガービール”が一番人気。
下面発酵で醸造されるピルスナースタイルとも言われ、最も好まれているタイプのビールです。
そして人気があるビールメーカーとして、モレッティ社とペローニ社が上げられます。
ちなみに、ラガービールの前に飲まれていた”エールビール”は上面発酵のビールで、苦みの少ないお酒です。
これは19世紀に入る前までのビールの主流でした。
いまは、全世界で”ラガービール”が好まれて飲まれています。
クラフト・ビルワリーともいわれる地ビールが1990年代からイタリアで流行し、2000年代にかなり大きくなりました。
2016年時点でのビール醸造所は1000件を超えており、サブの原料としてブドウや栗などバリエーションの豊富なビールが特徴です。
オリジナリティの高さから他の国々からも参考にされているほど。
日本でも同様ですが、地ビールは地元の方の愛情が大きく注ぎ込まれる飲み物でもあり、観光地に行って飲まない手はないといわれます。
ワインの聖地としては全世界においても名高いイタリアですが、ビールの世界でも酒の国と言えてしまう力強さを売り出すことができる国でもあります。
合わせて口にすると美味しい料理も沢山あることから、ビール好きには溜まらないのではないでしょうか。
イタリアの新たな感動をビールから感じてみるのも楽しいかもしれません。
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