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ITALIA DESIGN BLOG
2021.10.13 [wed]
イタリアの職人が日本の職人と何が違い、何が同じなのでしょうか。
考え方についての違いや、環境の違い、様々なものが考えられます。
しかし、ここ数年でイタリアの職人に注目が集まっているため、改めて触れてみるべきではないかと、お話をしていきます。
イタリアの職人も、日本の職人と同じく、寡黙に仕事へ打ち込むタイプが多いというお話を聞きます。
陽気で、異性に対してのアプローチについては、世界で一番進んでいるとまで言われる国において、かなり異色の存在と思われるのではないかというイタリアの職人の、独特な考え方ややり方があるようです。
どのようなお仕事でも、大量生産よりも良質な逸品への想いを大切にしているイタリア職人。伝統を大切にしつつ、それを求める個人の考え方を丁寧に尊重している証拠とも言えます。
ルネサンス以降の伝統的技術を守り続けている背景も、この細やかな技術でものづくりを支え続けていることがわかります。
日本の職人も伝統技術は大切にしておりますが、世界を相手に戦える、誇れる技術を持つ人はごくわずかです。
イタリアの職人とは伝統技術を大切にするベクトルがとても異なっています。
イタリアの職人は、伝統技術から作られる家具や服飾品など、直接利用するアイテムとして作成をしており、どれもブランド品として、一中小企業が世界を相手取り売買を成立させるだけの力を備えています。
日本の職人は、細かい金属部品の製作などについて力を入れており、これらは直接世界を相手にしているものではなく、別の企業の監督を元にやりとりをしているものです。
伝統的な技術を用いて、この細かい金属部品の製作を行ってはおりますが、スマートフォンの部品や基板、あるいは金物といった、ベクトルの異なる技術継承へと進んでおります。
イタリアの職人の伝統技術は、昔ながらの伝統と依頼者の好みを踏まえた作り方を大切にし続けています。
日本の職人に思いやりがないというわけではありません。
しかし、時代の発展と共に、イタリアでは大切に守り続けてきた技術を直接世界レベルにまで引き上げて戦っている中で、日本ではマニュファクチュアと共に、方向性が変わっていってしまった感が否めません。
服飾品については特にその傾向を強く感じてしまいます。
それが悪いということではありませんが、若干の寂しさを感じてしまうのは筆者だけでしょうか。
いつかは日本の職人による製品が、お土産屋さんではなく、世界の服飾品店で見られるようになればと考えてしまいます。
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